多重債務の整理と特定調停
多重債務の整理での、ひとつの方法である特定調停は、平成14年2月より施行された歴史の浅い制度です。
関連する法律は、特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律というのものです。
自分の代わりに調停委員が債権者と話し合いをしてくれる特定調停とは、裁判所を通した任意整理のようなものだと言えます。
任意整理と違って裁判所に出向く必要がありますが、債権者の協力を得やすいというメリットもあります。
多重に膨れた借金を減額し、3年程度で返済する利息制限法により、借金額を計算しなおします。
そこで支払過ぎていた利息分を元金へ充当します。再計算つまり減額した借金を3年間程度で返済します。
特定調停のメリットは、これの申立を行えば、取立が止まります。
借金の額つまり月々の返済額も少なくなります。
管轄地が違う債権者が多い場合でも、一括での申立ができます。
自分で債権者と話す必要が無く、調停委員が交渉をしてくれます。
自己破産と違って借金の理由が何であっても利用できます。
給料差押などの強制執行を無担保で停止できます。
財産を残しながら、借金を整理することができます。
一部の借金だけでも整理ができます。割と強行手段といえますが、クリアになることは間違いありません。
特定調停のデメリットは成立した調停調書は債務名義となるので、支払を怠ると強制執行されます。残元本以上の減額や、過払金の返還は見込めません。
さらにブラックリストに載ってしまいます。このブラックリストにのってしまうことにより、数年間は、新たな借金やクレジットカードを作ることはできません
。社会的信用を失う形となります。ほとんどの消費者金融会社は利息制限法に違反している利息は、利息制限法と出資法という2つの法律で決められています。
利息制限法の上限は、年15%と定められており、元金が100万円以上の場合ですが、これに違反しても罰則はありません。
一方、出資法の上限は年29.2%と定められており、これに違反すると罰則が課せられます。
そのため、消費者金融会社の殆どは、罰則の無い利息制限法を守らず、罰則のある出資法ぎりぎりの利息で貸付を行っているのです。
借金をゼロにするのではありません。あくまでも借金は返済しつづけます。
しかし、債権者であるキャッシング会社を規制している2つの法律の矛盾点をつき、合法的に、且つ、話し合いにより借金を減らしてもらうという方法なのです。
